みなさん。真冬になると、急にバイクの調子が悪くなった気がしませんか?
始動性が悪い、エンストしやすい、カンカン鳴る、吹けが悪い、白煙が多い、プラグが被る…。
「キャブが合わなくなったのかな?」
そう思ってジェットを触り始めた結果、どんどん分からなくなる。
私も貴重な休みのMXライフが、ひたすらキャブセッテイング大会になって
まともに乗れなかったことなんて事があります。
これは、モトクロスあるあるです。
実はこれ、キャブが急に狂ったわけではないことがほとんど。
真冬特有の条件変化と、ライダー側の要因が重なって
「合っていないように感じている」だけの場合が多いのです。
この記事では、
👉 真冬にキャブが“おかしく感じる理由”
👉 触っていい調整・触らない方がいい調整
👉 春に沼らず戻すための考え方
を、体験談ベースで整理します。
真冬になると「キャブが合わない」と感じる理由
真冬は、気温が下がることで空気密度が上がります。
理屈だけ見れば「混合気は薄くなる」は正解です。
ただし実際に起きているのは、
濃い/薄い以前に“挙動が変わる”という現象。
- 暖気が終わる前に走り出してしまう
- 体が寒くてスロットルを開けきれない
- 走行時間が短く、判断が早い
- 霜や凍結でグリップが悪く、駆動力が伝わってない
この状態で
「吹けが悪い=濃い?」
「吹けが良すぎる=薄い」
「白煙=オイル過多?」
と考え始めると、一気に沼に入ります。
まず疑うべきは“キャブ以外”の3つ
① 暖気不足(想像以上に足りていない)
真冬は、夏と同じ感覚の暖気ではまったく足りません。
水温が上がっても、クランクケース・キャブ本体は冷えたままです。
シリンダーの排気デバイスは寒いとフリクションで動きが悪いです。
→ 走り出し数分の挙動で判断するのはNG。
② ライダー側(スロットル開度が小さい)
寒いと無意識に操作が小さくなります。
すると、
- PJ~AS領域ばかり使う
- アクセル全開域をほとんど使わない
- 排気デバイスが開くところまで使ってない
タイヤのグリップが悪いのでアクセルが開いてないはず。
結果、「被る」「白煙が多い」ように感じやすい。
③ 燃料・オイルの粘度変化
低温で燃料の揮発性は下がります。2stオイルは粘度が上がり燃料と混ざりにくくなります。
これも「燃えにくい」「濡れる」方向に働きます。
👉関連記事 2stOILネタです2stユーザー最大の悩み?2stOILってどれ選べば良い?おすすめオイルとその混合比ご紹介!
沼に入らない!真冬に“触っていい”調整はここだけ
OKな調整
- エアスクリュー(AS)
- アイドル回転
- プラグの状態確認(焼け色より濡れ)
👉関連記事 寒くなって最初にいじるところ 冬到来!11月の2stキャブセッテイングエアスクリュー編
これらは
- 影響範囲が限定的
- 元に戻しやすい
- 春に引きずらない
という点で、初心者の真冬向きの調整です。
ノーマル車両なら真冬はアイドル回転を下げる。エアスクリューは1/4締める。(濃く)
プラグはかぶり易くなるので、新品交換する。ですかね。
真冬に“触らない方がいい”調整
- ニードル段数…冬のAMA SXではないと思うのでそこまでシビアな懸念はないはず
- フロート油面…基準がズレてハマる元なので今はやめておく
- 2stOIL銘柄…冬は正しい評価検証が難しい
一時的に良くなった気がしても、
👉 春に必ず「何が正解か分からない状態」になります。
真冬は“合わせにいく季節ではない”
ここが一番伝えたいポイントです。
それでも触るなら最低限守りたいルール
- 変更は1か所だけ
- 気温・天気・標高をメモ
- 走行時間は短時間で判断しない
- 必ず元の状態を記録する
上記を守り、メインジェット(MJ)、スロージェット(SJ)を変更する。
これは完全にエンジニアの思考整理ですが、
これをやらないと再現性がゼロになります。
触るなら例えば:
ノーマル車両なら、スロージェットを1ランク濃くする。まずこれで始動性が確実に良くなる。
これで乗ります。多分結構十分普通に楽しく乗れるはずです。
次にやるならメインジェットを1ランク濃くする。これでピーキーな特性が緩慢になり乗りやすくなる。
あまり大きく変更すると、その他スローも針もアイドルもASも全部やり直しになりますのでご注意を。
そしてこれらは忘れずに春になったら元に戻す。沼にハマらない重要なポイント。
実際のところ、メインジェットは濃くする必要はあまり感じないです。
冬にそこまでシビアにセッテイングして全開域も使ってハードに走る事はないからです。寒いし、ケガする。
春に近づけば、セッテイングは良い方向に天然で戻ります。
そして暖かくなると体も動くようになります。
その頃にドンピシャにセッテイングすればいいのです。
よって真冬は始動性と低速域のスムーズさを確保する為スロージェットのみ変更が沼回避でお勧め。
まとめ
真冬のキャブセッティングは、
「完璧に合わせる作業」ではありません。
春に迷走しないための“応急対応”
これくらいの距離感が、いちばん安全です。
今日はこのへんで。またね。

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