🏁【完全初心者向け】モトクロス練習メニュー7選|安全に上達するステップガイド

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モトクロスを始めたけれど、「何をどう練習したらいいの?」と悩む人は多いと思います。
私も最初は、コースに行ってとりあえず走るだけ。正直、それではなかなか上達しませんでした。
この記事では、初心者が安全に、確実にステップアップできる練習メニュー7つを紹介します。
どれも実際に私が試して「効果があった」と感じた内容ばかりです。
初レースを目指す人も、週末ライダーの人も、ぜひ参考にしてみてください。


🧩 モトクロス練習の基本スタンス

  • 練習の目的は速さより安定性
  • 無理せず段階的にステップアップ
  • コケない練習が結果的に一番の近道

速さは何よりも重要です。でも速くても怪我が多く、辞めていった仲間はたくさん見てきました。MXを楽しみ,時にはレースで上位に食い込みたいならば、速さより安定性がとても重要です。自分の70%の出力感覚で良いので自分で決めた時間、例えば15分、例えばコース7周などを安定して走る練習をお勧めします。これが3本できるようになると、既にNBクラスではレースが出来るレベルに達するはずです。

コケて怪我をすると回復するのに1WEEK~3WEEKは掛かります。また、個人差はありますが転倒のいわゆる”トラウマ”によって以前のスピードを取り戻すのに時間がかかる場合があります。よって、転倒しないギリギリを毎回攻める練習することが大切です。例えば今日の練習ではこれ以上のタイムは出ないと悟り無理をしないで、もんもんと反復練習を行いその日は終了することも必要です。その悔しさがモチベーションとなり来週の攻めの走りに繋がっていきます。そして!ライディングと正しい休暇、超回復によって来週末は確実に基礎体力はUPしているのです。よって、無理をせず、積み重ねる意識を持つことが上達のコツです。

MXの世界で活躍し続けているライダーは実は超安全志向で石橋を叩きながら考えて前進する頭脳とメンタルを持った人たちです。

以下に、ステップごとに説明します。

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ステップ① 基本姿勢とスタンディングフォーム

  • バランスの取り方(足幅・膝の曲げ方)
  • スタンディングの正しい位置(前後バランス)
  • よくある失敗例:「膝が前に出すぎる」「頭の位置が高い」

スタンデイングで乗る練習をまず行います。MXではコーナーのクリップでちょっと座る以外はすべて立って乗ります。立って乗ると圧倒的に走破性が高まります。速く安定した挙動で走る事ができるのです。

基本フォームのイメージは コサックダンス、空中椅子 フォームです。ポイントは

①スタンデイング中の頭の高さは骨盤の高さとほぼ同じイメージで。

②スタンデイング中の骨盤は立てる。

③スタンデイング中の膝の位置はつま先より前に出ない。

④スタンデイング中の頭の前後位置はタンクキャップの上。

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スタンデイングでの下半身のモーションはトレーニングジムで教わる正しい姿勢のスクワットと同じです。

上記の姿勢を維持しようとすると、人によってはハムストリングの筋肉を鍛える必要があります。自然にこのポジションが取れる人もいます。このポジションが取れると、前後タイヤの重量配分がとてもよくなります。昨今の4stMX車はフロント荷重過多になり易いので、積極的にリヤ荷重にする必要があります。ただし加速には耐えながら、左右の細かなバランスもとる必要がありますので、この様なポジションになります。

私は中腰は得意なのですが実は最近やっと正しいスタンデイングフォームを取れるようになった気がしています。体力がある若い時はただ単に中腰になる事であるレベルまでの走破性やコーナーリング、ブレーキングはできていましたが、最近その中腰を維持できなくなって改めてフォームを見直し、鍛えるべき筋肉を鍛え続けています。すると、特にフープスでの走破性や、コーナー進入でのフロントの巻き込みが無くなってきました。これまではフロント荷重過多だったのだと思います。フォームで見ると膝がつま先より前にいつも出ていましたがこれが修正されてきた形です。

昭和のヤンキー座りが癖になっているとあまり良くないですね。膝が前に出ていて、猫背で。

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ステップ② ブレーキング練習(制動のコントロール)

  • フロントとリヤの使い分け
  • 減速時の姿勢
  • ロックさせないコツ

簡単な方から。まずリヤ。リヤはロックしても、転倒しにくく、そのままリリースするとENG再始動も可能な場合がありますので、ハードブレーキの練習をするならば、まずはリヤから行います。リヤブレーキはスタンデイング中に行う事がとても多いですので、ペダルの高さ調整がとても重要です。ポイントはステップより少し高くセッテイングします。こうすることで、スタンデイングでリヤブレーキを踏んでいるときも、腰を引いたリヤ荷重の安定ポジションを取りやすくなります。

続いてフロント。フロントブレーキは初期作動時が最も難しいです。リヤブレーキ同様にその初期操作はスタンデイング時に行います。うまく制動開始できた場合は大きくフロントがノーズダイブしてリヤ荷重が抜けることがありますので、ブレーキング時は特にリヤ荷重を意識したポジションを取る必要があります。このポジションを取る為にはブレーキレバーは結構上向きにセットする必要があります。

教習所でも教えてもらえる事ですが、フロントブレーキの前にリヤブレーキをかけると、フロントのノーズダイブが大きく減ります。量産車では前後ブレーキが利く構造の車両がありますね。

その他、リヤブレーキをロックさせないコツ。

①少しアクセルを開けてチェーンを駆動側に張りながらリヤブレーキを踏む。駆動力がかかってますのでロックしにくいです。

②つるつる路面の下りでリヤがロックしそうなときはシッテイングでリヤブレーキをかける。リヤに荷重がかかっていて路面からの駆動力を受けていますので、リヤがロックしにくいです。

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ステップ③ コーナリング練習(8の字ターン)

  • 足出し・目線の基本
  • 8の字ターンで「きれいに回る」感覚を身につける
  • 練習時のおすすめコース条件(フラット・小回り)

8の字練習もいろいろありますが、初心者の皆さんがまず掴んで欲しいのはアクセルを開けて曲がる感覚です。最初の数周はぎこちないですが慣れてくると減速👉寝かせる👉アクセル開ける👉立ち上がるが楽しくなるポイントがあると思います。フォームは2の次でよいのでまずはこのアクセルを開けて曲がる感覚をつかんでください。

スピードが上がると突っ込んだコーナーリングの8の字になる事がありますが、8の字はスピードではなく、コーナーリングのすべての動作を確認しながら反復練習することをお勧めします。ぜひアクセルを開けて曲がる練習をしてください。

シッテイングのフォームはリーンウィズ。肩を入れてバイクと一緒に倒れてる感覚です。骨盤は立てて置いた方が立ち上がりの動作も移行がスムーズです。

私が最近行う8の字はスタンデイングでリヤ荷重でパーシャルで曲がる練習です。フロントには進入でも立ち上がりでも出来るだけ荷重はかけない乗り方です。特に4st450は想像以上にフロント荷重過多になり易く、リヤステアの意識が必要だと感じています。フロントが軽いと寝かしやすく、想像以上にコーナーリングしやすいと気が付くはずです。

ジェイソンアンダーソンのクリップでのフォームです。個人的には最も好きなライダーです。若干猫背で骨盤が寝るタイプのコーナーリングフォームですが見習いたいフォームの一つです。


ステップ④ ジャンプ練習(まずは単発の小ジャンプから)

  • ジャンプは進入スピード(初速)が重要。
  • 飛び出し・着地時の姿勢を過度に意識しない。走り抜けるイメージ。
  • 初心者がやりがちなNG動作(アクセル戻し・腰引き)

ジャンプは進入までのスピードが重要です。斜面に入る前までに到達しているスピードで距離とジャンプ姿勢がほぼ確定します。ジャンプ斜面でコントロールするのは大変難しく、転倒リスクも上がります。初心者の皆さんにお勧めなのは河原等で低い単発ジャンプの練習から行う事です。慣れたら進入スピードを上げていきます。3速進入スピードまで上げて単発ジャンプを遠くまで飛ぶことできるようにひたすら練習しましょう。

反復練習で掴んで欲しいポイントは

①ジャンプ斜面の角度と長さ、高さが異なるとどんだけ飛ぶか。どんな挙動になるか。

②ジャンプの進入スピードが変わると、ジャンプ距離や高さはどう変わるか

③ジャンプ飛び出しの瞬間にアクセルを開けたり閉じたりするとどんな挙動になるか

④ジャンプの斜面に合わせてサスを縮めるアクションを行うと、どんな距離、高さが出るか

⑤練習の最初と最後にそのジャンプ区間を歩いて確認し目測精度を高めること

上記5つを小さな低いジャンプから反復練習して頂きたいです。

この写真はFOXレースウェイの大き目で広めのギャップ区間を高速走行する下田選手です。このくらいの大きさ、高さのジャンプの練習から始めると良いと思います。この大きさなら失敗しても前まわりすることがまずありません。進入スピードが速い時、遅い時それぞれどんな挙動になるかじっくり確認しながら練習することをお勧めします。


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ステップ⑤ 轍(わだち)練習

  • 見る場所とラインの選び方
  • 轍でハンドルを取られないコツ
  • あえてゆっくり走る練習も効果的

轍走行はオフロード特有で避けて通れない必要なスキルです。8の字練習を行うと練習できます。8の字で自分の走行で出来た轍は上手に走行できるはずです。この自分がつくった轍走行をきっかけに、コース上の轍も自分に合った轍を見つけ瞬時に判断し走行することになります。よって轍練習とは、まずは8の字練習になります。

8の字練習で轍が出来ると気が付きますが、バイクには内輪差があります。前輪の通り道と後輪の通り道が微妙に違います。轍走行では違和感を感じることがあります。しかしこの内輪差は反復練習で違和感を感じなくなるまで体に叩き込むしかありません。出来れば最初はCRF125などの小排気量でタイヤ外径が小さく、タイヤ幅が狭いマシンで練習してください。ある程度乗り込むと誰もがクルクルマシンが曲がるようなスキルを習得できます。この感覚をベースにフルサイズマシンに移行して頂きたいです。

轍走行はMXのジャンプスキルよりも難しいMX永遠の課題だと私は思います。皆さんも轍走行スキルを過度に気にしすぎないようにしながら、練習してみてください。

私は最近自分の8の字走行の動画をgoproで毎週撮影し、自分しか見れないYoutubeにUPし観察修正を続けています。もう9か月ほどになりました。19歳でMXを始めてから、これほどフォーム修正が進んだ期間は無いと言い切れるほど成果が表れています。工夫すると年齢関係なく向上するものですね。


ステップ⑥ 連続周回で体力とリズムをつかむ

  • 10分→15分→20分と走行時間を伸ばす
  • 呼吸・ペースを意識する
  • 疲れてからのフォーム崩れに注意
  • 溜まってきた乳酸と相談しながらもくもくと走ってみる

ここからは連続走行による総合力UPの練習についてです。初心者の皆さんがまず最初にぶち当たる壁は”腕上がり”ではないでしょうか?腕上がりを克服するにはある程度の正しいフォームで乗れている必要があります。よってフォーム強制のためにも連続周回練習は良いです。また連続周回を重ねる練習を行うと過度な攻めが無くなり走りが洗練されます。これも初心者の皆さんにまず気が付いて頂きたいポイントです。MXって粗々しくて派手で危ない趣味のイメージがあると思いますが実は自分の体力とスキルの限界内で集中して走行すると、聞こえてくる、見えてくる世界があるのです。無心に走る自転車やランニング、山登りの感覚と同じなのだと思います。乳酸が飽和状態になったあとの安定期。実は一番タイムが安定し、無駄なこじりが無いのでタイプも出ます!笑。その他のライダーの事も気にならなくなります。ぜひ体感して頂きたいことです。


ステップ⑦ 模擬レース(実戦感覚をつかむ)

  • スタート練習:リアクションとライン取り
  • 追いかけ・追われる緊張感を体験
  • タイム計測アプリの活用も◎

模擬レースは確実に怪我のリスクが増えますので、まず最初はこれも一人で行う事をお勧めします。一人で行うと他人に煽られて無理をするリスクは避けることが出来ます。自分との闘いのみに集中できます。

お勧めの練習方法。ヤマハ ジェイウィルソンさんの練習法の一つでもあります。インターバルトレーニングの一種です。絶対スピードを付ける

① スタートから1周全開。

② スタートから2周全開

③ スタートから3周全開

④ スタートから2周全開

⑤ スタートから1周全開

上記を1セットとしてこれを日に3セット行う。

仲間がいる場合は、流れの中で数周抜きつ抜かれつを行なえるととても良いですが、実は同じようなスピードの仲間って案外いないものです。知らない人相手にあまり絡むような練習を行い過ぎるとマナー違反を問われかねないので、ほどほどに行いましょう。

タイム計測アプリを使えるならば、常時計測すると、自分が気合で走行しているときと、流しているときとのタイム差が認識できます。案外流して走行してもタイムは変わらないと気が付くと思います。

最後に友人に走行時の動画を撮ってもらう事をお勧めします。自分のフォームの変なところを認識し改善をすることができます。動画は継続的に同じ場所で撮影できると、経過観察ができて良いです。

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まとめ|練習は「数」より「質」で上達する

モトクロスの練習は「がむしゃらに走る」よりも、「目的を持って走る」ことが大事です。
自分の課題を一つずつ意識して取り組むだけで、走りが見違えるように変わります。タイム計測アプリや動画撮影グッズを有効に使って見える化しながら練習してみてください。
今日紹介した7つのステップを、自分のペースでぜひ試してみてください。

またね。

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