ガス欠症状でENGストップするときって何が悪いの??
なぜかガス欠症状を繰り返すときあります。しかもだいたいいつも同じ場所付近。
しかも軽く焼き付く。
タンクにガソリンは入っているのに。
シリンダーやマフラーなど多少いじったスクーターや古い2st中型車などは、
原因がいろいろ考えられて、分からない場合ってあります。
押して帰るの疲れますよね。
タンクキャップが調子悪い可能性があります
出口が開いていても入口が密閉されていると、ガソリンは出てこないのです。
例えば 瓶ビール、一斗缶のOIL。 ひっくり返してもなかなか出てきませんよね。
空気がいい感じで上側に入るような角度にすれば、スムーズに出てきます。
例えば、ポリタンク。2か所蓋が付いてます。
ポリタンクに入れた水は、下側のコックを開き、上側の蓋も少し緩めて空気を入れると、出てきます。
あれです。
確認方法
一度タンクキャップの蓋を締めないで走ってみてください。
もしかするとガス欠症状は無くなり、焼き付きも無くなる可能性があります。
事象確認
例えば原付スクーター。
自宅でガソリン満タンを確認。
キャブにはガソリンが来ている。
当然ENG始動し、暖気も問題なし。市街地を抜け、定常走行が可能な区間に入るとガス欠症状が発生。
だんだんENGも吹けなくなり、ENG完全停止。キックが下りず、軽くピストンが抱き着いている。
また例えば、XR250ナンバーなしEDバイク。
EDコースでいつも通りENG始動。暖気後走行開始。1周10分ほどのコース半分ほど行ったところで、
ガス欠症状が発生。
ガソリンコック位置を確認し問題なし。ガソリンキャップを外しガソリン満タン確認問題なし。
タンクキャップ開けた後にキックすると再始動。しかし走行再開すると、またガス欠症状が発生。
結論:タンクキャップのエアベント詰まり
バイクのタンクキャップってエアベント(空気孔)が付いています。
ガソリンタンクのGASがキャブ(FI)に供給されるときに、タンク内でガソリンが減ったあとの上側の空間に
自然な大気圧がかかるようにしています。大気圧がかからないと、その空間が負圧になり始めるので、
自然なガソリンの供給はされません。
燃料ポンプによる強制的な吸引を行っても自然な大気圧がかからなくなるとその
燃料供給は不安定なものになります。
キャブ車でGASの自然落下構造の場合は、そのガソリンタンクのエアベント(空気孔)は大変重要なものに
なります。
最初はGASが来ているのに、途中でガス欠するのはタンクキャップのエアベントが詰まっていて
ガソリン供給とともに燃料タンクの上側空間が走行中に負圧になっていくからです。
上側空間が負圧になっている場合は上側空間を大気解放してあげると、燃料供給が再開します。
下のポリタンクの上の蓋のように。
タンクキャップの構造
単純なのはMX車の純正タンクキャップ。
エアベントチューブがキャップの真上に付いていて、70㎜ほど更に高い位置まで上げた上でいずれかの場所に
保持されていますよね。ホースの穴は塞がない状態で保持されているのがポイントです。
転倒し完全に横倒し水平以下になると、そのエアベントチューブから普通にガソリンは出てきます。
すなわち、出口も開いていますが、入口も一部開いている構造になっているのです。
スムーズな自然落下が行われるように。
一方、スクーターや中型バイクなどの一般公道用のバイクのタンクキャップは多少構造が複雑ですがエアベント構造を持っています。
単純なエアベント(空気孔)を付けると、ガソリンやガス成分も出てきやすくなります。公道用の車両は安全や環境の法規を準拠するためにタンクキャップ内で迷路のような構造と小さなバルブ構造を、
最新だと高性能なフィルターを用いて最小限の呼吸経路は確保し、液体やガス成分はタンク内に戻す
構造となっています。
この経路が詰まることがあるのです。
キャブや、ガソリンコックは燃料系不具合でメジャーなのでみなさんメンテナンスしますが、
タンクキャップのエアベント閉塞については実は結構見落とされがちなのです。
ちなみにこのタンクキャップ、多くの機種が分解不可になっている場合があります。
やはり、先ほど述べた、安全環境法規対応部品なので、不具合ある場合は新品交換となっているようです。
まとめ
今日は自分にも発生した、タンクキャップ不具合のお話しでした。
小排気量スクーターでタンクキャップのエアベント閉塞によるガス欠はそのまま焼き付きに繋がることが多いです。
小排気量スクーターは馬力が小さいだけにだれでもアクセル全開にすることが多いですよね。
アクセル全開中の2stスクーターガス欠は、メインジェットを絞ったことと、全く同じなので
あ~今日は良く走るな~と思ってたら焼き付いてます笑。
原因追求が、シリンダーやチャンバーに発想が行ってしまうと、なかなか解決に至りませんので、
特に旧車に乗っている方は頭の片隅に置いておくと良いと思います。
タンクキャップ周りはいつもクリーンな状態を維持し、気になったら定期交換をおすすめします。
またね。
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