PR

2stバイクの暖気運転のコツ!

RIDE
この記事は約11分で読めます。
スポンサーリンク

2stバイクの暖気運転って結局どうやたらいいの?たまにかぶったり、調子悪くなったりします!

2stバイクって値段安いし、構造も簡単なのでサンデーライダーには人気ですよね。でも大きな問題の一つがエンジンの始動と暖気運転です。4stに比べると多少気難しいENGですが、その構造とコツさえつかめば良い相棒になります。

今日は2stバイク全般の暖気運転方法についてお話しします。

結論:ENGを暖めながら、7000rpmまでは上昇させます。その手順記載。

例えばモトクロス車、ニュートラルにして空ぶかしできる場所ならば、7000rpmまではスナップして回転上昇させたいです。

およそ3分~4分ほどの作業です。

①サイドスタンドではなく両足スタンドにバイクを載せて前後左右バイクの水平を出します。

 サイドスタンドでの斜め状態はキャブのフロート室も傾斜しているため、

 油面がずれている為燃調も若干ずれています。正しい空燃比で暖気運転が行われにくいです。

②最初はチョークを使用しENG始動します。

 低い回転数でスナップを繰り返しENG回転数が安定したらチョークを閉じます

③その後、スナップを繰り返しながらその最高回転数を上げていきます。

 まだエンジンが暖まっていない時に急開すると、エンジンがストールしやすいので、ゆっくりスナップします。

④7000rpm以上の回転数を超えるスナップを1分ほど繰り返すと、白煙が落ち着き始めると思います。

 タコメーターとか付いてないと思いますので、目印としては、両足スタンドで上げている後輪が、

 ニュートラルに入っていても7000rpm以上の回転数だとミッションオイルの回転に引きずられて

 後輪が回転し始めます。その事象が始まるのがだいたい7000rpm付近です。

⑤その後、高回転まできれいにまわるようになったら、暖気終了です。

基本的に始動直後はパーシャル(スロットル開度一定で、ENG回転数も一定に保つ)は行いません。

2stエンジンがパーシャルするときの燃調はかなり薄い状態です。冷間時に薄い状態に保った回転数を維持すると

ピストンやシリンダーを痛めやすいです。

暖気運転ではスロットルをあくまでもスナップして、その動作によって

吸い込まれた空気とそれによって発生した負圧によって吸い出されたガソリンによって自然にエンジンが

ふけ上がり、自然に回転降下するその挙動に任せることがとても大切です。

これによって、2stエンジン内の各BRGやシリンダーへの潤滑が十分行われながら、余計なGASは

自然に燃焼し終わるところまで暖気を行う事ができます。

ちなみに4st450でこの様な暖気方法を行うと、水温上昇し過ぎて、ブリーザーから水が吹きます笑。

これは2st特有の暖気方法(ルーティーン)ですぜ!

なぜならば①、クランク室に溜まった生ガス&2stOILを吐き出させたいから

みんな2stユーザーはなんでこんなに念入りに暖気するのか?

最大の理由はバイクの保管時やトランポ車載時にキャブから出た生ガス&2stオイルがエンジン内のクランクケース内に溜まっているから、これを吐き出し、燃焼させる必要があるからです。2stエンジンって、キャブ(FI)→キャブインシュレーター→リードバルブ→クランクケース(1次圧縮室)→シリンダー掃気ポート→燃焼室→EXHの流れです。キャブから少なからずオーバーフローした生ガス&2stOILは下流に流れていきクランクケースの最下部に溜まります。生ガスは一部蒸発し、蒸発しきれなかった成分と2stオイルはクランクケース内に溜まり長期保存状態の車両では冷間時に粘土を持ってしまい留まっています。どんなバイクでもこの状態から通常ENG始動します。フレッシュエア&ガス&OILはすぐさま燃焼室まで到達し着火され始動しますが、ENGの温度があがるとともに、クランクケース内に溜まっていた過去のGAS&OILが溶けて燃焼室に上がってくるのです。これが過度に白煙が出たり、暖気時にエンジンの調子が一時不安定になる原因です。よってこの過去のGAS&OILによる不安定な燃焼が収まるところまで、暖気運転で解消しておきたいのです。

なぜならば②、EXHデバイス(RCバルブ、YPVS)が作動するか確認したいから

EXHデバイスってなんだっけ?固着して調子悪くなるアレ?か!

2stエンジンで80㏄クラス以上のものならば、だいたい付いているEXHデバイスが確実に動くか、暖気段階で確認する必要があります。これは走行が始まると回転上昇させず低回転のみで走行することも多いので、暖気段階でまず作動しているか確認する必要があります。RCバルブ等は2stエンジン特有の2stオイルを含む未燃ガスにさらされながら時には超高温となり、時に生ガス&OILにさらされながら冷熱を切り返し不安定な環境下で作動することを求められます。特に始動直後は①で説明したようにGAS&OILが濃い状態ですので、RCバルブまわりに未燃ガスがまとわりつきます。暖気運転ではこれらをクリーンにして、走行直後に最高の燃焼環境をつくっておく必要があります。

そもそもRCバルブが固着していないか、始動直後の濃いGAS&OILで動きが悪くなっていないか暖気で確認します。

①②の暖気をやらないとどうなるか?

一般的にコースIN直後は、コースの習熟に集中することになります。ストレートや上り下り、2連ジャンプや大小左右のコーナーリングとその繋がりの確認とTRY。最初から全開で走ることはまず無いでしょう。入念に目視して、その上でペースを上げていきます。よって暖気不足の状態でコースINすると、ENGストールしたり、プラグがかぶったりすることが結構な頻度で起きます。また、RCバルブ等のEXHデバイスが確実に動き全開になる事を確認できていなまま走行を開始した場合、最悪の場合コース上で不具合に遭遇し走行困難になったりそれをきっかけに転倒したりします。 暖気運転確実に行い、ENGの調子が良い事を確認しておく事がモトクロス走行ではとても大切です。

暖気運転はエンジンの準備運動です。

過度な暖気をしないようにするために、バイクの保管状態、トランポ積載状態で配慮したいこと

・ガソリンコックをOFFで保管する

 ガソリンタンクからGAS&OIL(混合GAS)が流れ続けないように最上流を遮断します。

・ガソリンコックOFFにした後、キャブのフロート室内に残ったGASを排出させておきます。

 フロート室に溜まっているガソリンがENG内に流れて行く可能性があります。バイクを横倒しにしたり、

 キャブのフロートチャンバー室のドレンプラグを緩めて、残留ガソリンを排出しておけば、 

 ENG内に流れて行くことがありません。

・自宅駐車場で保管するときは、両足スタンドでバイクを水平に保つ。

 バイクが斜めだと、キャブのフロート室油面が斜めなので、オーバーフローしやすく、ENG内にガソリンが

 流れていきやすいです。2stバイクは水平保管がBESTです。

・トランポに乗せるときは車両を水平に保つ。

 トランポに乗せる際もサイドスタントは使用せず、水平固定をお勧めします。ガソリンコックOFFや

 コックOFF後のキャブ内残留GASの排出を忘れたときにも有効な対応方法です。

まとめ

2stバイクの暖気運転の方法をお話ししました。

暖気運転はエンジンの準備運動!

適切な暖気を行うと、コースINした直後のENG停止などの不具合を排除できます。

コースイン直後バイクの調子が良いとすべての流れが良くなります。

また、日ごろから保存方法を工夫することで2st特有の暖気運転を最小限にすることも可能です。

それではまたね。

しっかりとしたリジッドスタンドを1つは持っておきたいものです。

添付のアストロ製スタンドはコンベンショナルな構造で信頼性高く、しかもお値打ち価格。お勧めです。

コメント