スポンサーリンク

【初心者向け】夏場の2stキャブセッテイング実践編

RIDE

パワーバンドで吹けが速い(薄い)がアイドリングはしない(濃い)症状の対処

はい。今日は、またキャブセッテイングについて。

実際私が6月末に福島の山の中のとあるコースで行った実践編です。

結構ムズイぜ!

それでは行きましょう。

前提条件

マシン:2000CR250R 吸排ノーマル

コース:福島県の山の中のとあるMXコース

日時:7月5日(土)

天気:晴れ

気温:25度

ライダー : IB2名、NA1名

マシン状態:昨年夏場にセッテイング取ってそのまま。2月3月に数回そのまま乗車。

今回このマシンで4人でEDに参戦するので、今日は事前確認&セッテイングを行う。

症状・乗って感じたこと

・3速2連相当のジャンプがあるが、パーシャルしにくく若干勝手にふけ上がる。フロントがしゃくれやすい。

・コーナークリップ付近でパーシャルで我慢したコーナーリングをしたいが、勝手にふけ上がる。

・コーナーを焦って曲がる事になる。もっとスロットル開度にも自由度やコントロール性が欲しい

・アクセル操作に対して駆動力の切れが悪い

・開け増したときにサスが入ってトラクションする感じが少ない。

・駆動力切れが悪いので抜重(ジャンプ)がやりにくい。

・立ち上がりでトルク感が少ない。

・トラクションのかかり始めがつかみずらい。

・アクセル全閉から徐開であまり反応しない。

・アクセル徐開からパーシャル→全開でツキが若干良すぎる(コントロール性が悪い)

・エンジン始動時に若干アクセルを煽る必要がある。

考察

現状極低は濃過い。(エアスクリュー領域や、針の根本太さの領域が何かへん)

現状ミッドからパワーバンド付近の中間がちょっと薄い。(定常でもパーシャルしにくい)

急開/急閉(過渡特性領域)でも中間回転域が薄い(駆動力にメリハリ無く先走りする)

よってやることは、中高回転域は濃くする。

極低回転域は薄くする。

キャブオーダー実車現状確認

メインジェット:172

スロージェット:42

針の太さ:標準 A715/289R/A327/A487

針のクリップ段数:3段目(センター)

エアスクリュー:1回転と1/2戻し

マニュアル推奨値確認(標準値)

メインジェット:180

スロージェット:48

針の太さ:標準 A715/289R/A327/A487

針のクリップ段数:3段目(センター)

エアスクリュー:1回転と1/2戻し

マニュアル推奨値確認(外気温と高度による現地適合推奨値)

メインジェット:178

スロージェット:48

針の太さ:標準 A715/289R/A327/A487

針のクリップ段数:3段目(センター)

エアスクリュー:1回転と1/2戻し

1回目変更内容(実際感じたことと、マニュアル推奨値を鑑みてFIXしたオーダー)

メインジェット: 172→175

スロージェット:42→42(そのまま)

針の太さ:変更なし

針のクリップ段数:変更なし

エアスクリュー:変更なし

1回目変更後の走行結果。感想。

ジャンプでの空中姿勢は作りやすくなった。

ジャンプ斜面の飛び出しでパーシャルするようになった為、フロントを下げて飛べるようになった。

コーナーリング中のパーシャル区間で、出力コントロール性が良くなったので、

曲げやすくなった。コーナーが瞬間芸ではなく、進入→クリップ→立ち上がりでそれぞれ

丁寧に走行できるようになった。ラインの自由度があがった。

極低速域および、始動性が悪いのは変化なし。極低を改善したい。始動性改善させたい。

1回目変更後の考察

中高速域だけに絞って対応を行った結果、方向性があっていることが分かった。

もう少し中高速は濃くしても良さそう。

極低速域は自分はあまり気にならないが、他のライダーはその領域も気になるようなので、

適切に反応するようにセッテイングする。基本的には今、濃いので、薄く。

マニュアル記載の推奨値と私が感じた方向性も合致している。

※この日はこのマシンで4人で参戦するEDの事前走行だった為、仲間の意見も反映した。

2回目の変更内容

メインジェット:175→178

スロージェット:42→48

針の太さ:変更なし(持ち合わせ無く選択肢が現場ではない)

針のクリップ段数:2段目

エアスクリュー:2回転戻し

2回目変更後の走行結果。感想。

始動性が良くなった。アクセル全閉で始動するよになった。

アイドルするようになったので、8の字等の極低速域走行がやりやすくなった。

コーナー進入全閉から徐開までの区間の駆動力コントロール性が良くなった。

クリップ付近で2次旋回できるようになった。

パーシャルでのコントロール性が上がったのでワイドオープンでのラインどりも

安心してシンに体を預けたコーナーリング(マシンのバンク)が出来るようになった。

中間回転域で濃いめにしたので、アクセル戻したときに駆動力の切れが出た。

メリハリが付き抜重ジャンプや小技がやりやすくなった。(タイム短縮に重要なコントロール性が改善)

全開パワーバンドでの走りっぷりや安心感(直進安定)はメインジェット#172や#175の方がいいけど…。

2回目変更後の考察

更に詰めればもっと良くなるところはあるが、みんな疲れたし、そこそこキャブセッテイングも

足回りセッテイングも、4人の妥協点ライポジもだいたいFIXできたので、今日はこの辺にしておく。

まとめ

今日は2st250CCモトクロス、キャブ車の典型的な症状と改善の方向性の実例でした。

皆さんの車両に当てはまるかは分かりませんが、感じている感覚とそれに対する

対策の方向性はだいたい同じようなものになると思います。

それではまたね!

コメント