2stキャブのエアスクリューの調整ってどうやるの?
キャブセッテイングって難しそうですよね。
エアスクリュー調整は、ケイヒンもミクニもマイナスドライバーだけで出来ます。
ねじを回すだけで、キャブセッテイングが変更出来るのです!
しかもその調整によって、ライダーが最も初期に感じる部分である、アクセルの開け口でのエンジンの
ピックアップ特性が大きく変更可能です!
エアスクリューってなんだっけ?
アクセル開度が0~15パーセントほどの間のスロージェットへの空気量を調整しています。
スロージェットが担当する領域より下の回転数や下のアクセル開度でのセッテイングを行えます。
メインジェット、スロージェットは、流れるガソリンの量を調整しますが、エアスクリューは空気の流れる量を調整しているのです。
メイン、スロー同様にエアスクリューのオーダーも
標準値がありその前後が調整範囲となります。
外気温と高度に合わせて適切に微調整すると
OEMが量産販売車両で本来達成したENG特性をいつ何時でも引き出す事ができます。
またライダーの好みに応じたEng特性に味付けする事もできます。
自分のアクセル操作に対してイメージする加速感が得られるように調整する最初の部分がエアスクリューです。
調整すると何が良くなるの?
ライダーにとってはアクセル全閉から徐開したときのENGのピックアップ特性に影響します。
またEng高回転からアクセル全閉時の回転数の落ちのスピードを変化させます。
例えば最初のピックアップが悪いとライダーは更に大きくアクセルを開け増しますよね。すると余計にGASが流れますのであとからまとめてドンと燃焼し、後から不要に大きく加速してしまいます。疲れるバイクになります。
一方、ツキ良すぎると、アクセル全閉から徐開の操作が神経質になります。過剰な反応です。滑る路面でのコーナー立ち上がりでトラクションをかけるのが難しくこれも疲れるバイクになります。
エアスクリューは外して穴に向ってエアブローすると、スロージェット、メインジェット、に貫通していることが分かります。
経路としてはすべての領域に影響しています。
安心してください。影響がある範囲を図で説明します。
青丸をした範囲だけに今回のキャブセッテイング変更は影響します。
エンジンの駆動力が大きく発生するアクセル中~高開度の領域には影響しません。
初心者向けにピッタリのキャブセッテイングお試し調整部です。
ぜひTRYしてその変化を体感してください。きっと面白いです!
引用元:本田技研工業株 2003YM CR125 オーナーズマニュアル
それでは、エアスクリューの調整方法です。
①オーナーズマニュアルで指定されている標準位置に合わせます。
目安の標準位置は、
KEIHINなら全締めから 1回転と1/2戻し回転数
MIKUNIなら全締めから 1回転と3/4戻し回転数です。
写真の金色のマイナスのねじです。
ちなみに黒いねじはアイドル調整ねじです。
②暖気します。
③アイドリングを少し上げます。
④2~3回空吹かしします。
⑤ENG回転数が下がってきて安定するまで待ちます。
⑥エアスクリューをマイナスドライバーで 1/4回転ほど、締める/緩める 方向に回して
アイドリングが高くなる位置に調整します。
⑦ ⑤~⑦を繰り返します。
⑧アイドリングが最も高くなる位置に調整できたら、アイドリングを元の回転数にもどして終了です。
エアスクリューの最適位置はアイドル回転数が
最も高くなる位置です。
オーナーズマニュアルにも気温と高度によってエアスクリューの推奨値は記載ありますので
参考にしながら、実車で探りながら調整してください。
迷ったら、分からなくなったら、標準に戻してください。これ基本です。
補足
例えば自分は2stキャブ車のアクセルの開けやすさと開け待ち感が大好きです。アクセルをラフに開けても
あまり神経質に駆動力が出ないのが、特に滑る路面や疲れてきたときに有効だからです。
よって、始動性に影響がない範囲で自分は、スロージェットやエアスクリューは若干濃いめが好みです。
各自、自分の好みや、コースによって使い分けてみてください。
エアスクリューは締めると濃くなります。緩めると薄くなります。
そのレスポンスの違いを体感してみてください。
まとめ
キャブセッテイングで最も体感しやすいものがエアスクリューの調整。
ENGのピックアップ特性を調整する。
方法はマイナスドライバーで行う。
セッティング作業がやりやすい高めのアイドリング状態で行い、最もアイドリング回転数が高くなるポイントがエアスクリューのマニュアル最適位置。
最適位置が出たら、ライダーの好みで濃くしたり、薄くしたり微調整する。
最後に、アイドリング回転数自体をもとに戻す。
それではまたね。
ねじにピッタリ接触して正確に回すドライバーの一つ PBスイス
コメント